SG:TOTALとSG:T2Gとは——4つの内訳の、外側にある2つの数字

SGの話はOTT(Off the Tee/ティーショット)・APP(Approach/グリーンを狙うショット)・ARG(Around the Green/グリーン周り)・PUTT(Putting/パット)の4つで説明されることが多いですが、実際にツアーの統計を見ると、その外側にもう二つ並んでいます。SG:TOTALとSG:T2G(Tee to Green/グリーンに乗るまで)。この二つは新しい指標ではなく、4つの内訳を足したものです。

SG:TOTAL=OTT+APP+ARG+PUTT。SG:T2G=OTT+APP+ARG。つまりT2Gは「パット以外のすべて」です。

SG指標の階層図。TOTALの下にT2GとPUTT、T2Gの下にOTT・APP・ARG
3階建て。下を足すと上になる
目次

T2G=Tee to Green。グリーンに乗るまでの全部

ティーショット、セカンド以降のショット、グリーン周りの寄せ。この3つをまとめたものがT2Gです。パットだけを外に出している。

なぜパットだけを別扱いにするのか。パットの成績が、週ごとに大きく振れるからです。

SG:T2GとSG:PUTTの安定度の違いを示す概念図
パットは振れが大きい(概念図)

ある週にパットが入りまくった選手が、翌週も同じように入れるとは限らない。一方でティーからグリーンまでの成績は、比較的同じ水準が続きます。ブロディがEvery Shot Countsでパット偏重の見方を退けたのも、この差が背景にあります。

だからツアーの実力を見るとき、T2Gのほうが参考にされます。優勝争いの週はPUTTが跜ねていることが多いが、それは翌週に持ち越されにくい。

同じTOTALでも、中身は正反対になりうる

SG:TOTALが同じ1.8でも、T2G中心の選手とPUTT中心の選手で内訳が正反対になる比較
TOTALだけを見ると、この違いは消える

AさんとBさんはSG:TOTALが同じです。しかしAさんはショットで稼いでパットで吐き出し、Bさんは逆です。来週同じスコアが出る可能性が高いのはAさん。この判断はTOTALを見ている限りできません。

TOTALは結果、T2Gは実力の近似。今日の損得を知りたければTOTAL、今後を見たければT2G。

中継のSG表を読む

PGAツアーの統計ページや中継グラフぃックに並ぶのは、せいぜいこの6つです。TOTAL、T2G、OTT、APP、ARG、PUTT。値はすべて1ラウンドあたりの平均で、基準はその大会の出場選手平均です。

例えばSG:APPが+1.2なら、アプローチショットだけで出場平均より1ラウンドあたり1.2打得をしている。基準が大会ごとに変わるので、違う大会の数字を直接比べるとずれます。

アマチュアがT2Gを使うとき

練習の配分を決めるときに使えます。T2Gが深く沈んでいるなら、パッティンググリーンでの1時間より、ショットの1時間のほうが戻りが大きい。

90台のゴルファーとツアープロの差は、T2G側が85%を占めます(OTT 28%+APP 40%+ARG 17%)。パットは15%です。この比率を知っているだけで、練習場での時間の使い方は変わります。

ただし、T2Gが大きいからパットを捨てていいという話ではない。比率の問題です。

まとめ

TOTALは4つの合計、T2Gはパットを除いた3つの合計。TOTALはその日の結果を表し、T2Gは継続しやすい部分を表す。同じTOTALでも内訳が違えば意味は違います。4つの内訳を先に押さえておけば、この二つは足し算で理解できます。


出典:Mark Broadie『Every Shot Counts』(邦訳『ゴルフデータ革命』)

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