『ゴルフデータ革命』を読む前に——先に知ると、速く効く三つのこと

Mark BroadieEvery Shot Counts(邦訳『ゴルフデータ革命』)は、Strokes Gainedの原典です。ただし分厚があり、統計の話も出てくる。途中で止まる人が多い本です。先に三つだけ知っておくと、読む速度も残る量も変わります。

目次

この本は何をした本か

コロンビア大学の統計学者であるブロディが、PGAツアーのショット計測データを使って、ゴルフの通説を一つずつ検証した記録です。新しい技術論は出てきません。スイングの話でも道具の話でもない。どこでスコア差が生まれているかを測った本です。

その過程で生まれたのがStrokes Gainedという指標で、いまはPGAツアーの公式統計になっています。

先に知っておくと楽な、三つの結論

パットイズマネー、ショートゲームが命、飛距離より方向性という三つの通説と、データが示した結論の対比
本の中身の大半は、この三つの検証に使われている

この三つはいずれも、感覚を否定しているのではありません。順位を入れ替えているだけです。パットが大事でないとは言っていない。大事だが、思われているほどではない。この区別をつけずに読むと、不必要に反発して途中で閉じることになります。

具体的な内訳はスコアを決めるのはどこかにまとめてあります。

読む前の注意点——数字はツアーのもの

本に出てくる期待打数の多くはPGAツアーのデータから作られています。これを自分のラウンドにそのまま当てると、全項目がマイナスになります。これは正常な振る舞いで、基準値の話を先に押さえておくと混乱しません。

もう一つ。アマチュア向けの結論と、ツアー選手向けの結論が交互に出てきます。自分に関係するのは前者です。ツアー選手同士の微差の話は、飛ばしても実害はありません。

読む順番の提案

頭から順に読む必要はない本です。Strokes Gainedの定義と、スコア差の内訳の章を先に読む。この二つで本の骨格は握れます。パッティングの詳細やクラブ選択の章は、必要になってから戻ればいい。

日本語で先に全体像をつかむなら、SGの完全ガイド計算方法を先に読んでから本を開くのも手です。用語が入っているだけで、訳文の引っかかりが減ります。

この本だけでは埋まらないところ

Every Shot Countsは「どこで損しているか」を測る本であって、「どう打つか」を教える本ではありません。コースでの意思決定に落とし込むならDECADE、練習とメンタルの土台ならJon Shermanの『四つの土台』が別にあります。役割が違う本を一冊に求めると、どれも中途半端に見えます。

まとめ

三つの結論を先に知る。数字はツアー基準だと知っておく。定義とスコア差の章から読む。この三つで、途中で止まる確率はかなり下がります。


参照:Mark Broadie『Every Shot Counts』(邦訳『ゴルフデータ革命』)。本記事は内容の要約ではなく、読む前の整理です。

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